堀切邸講演会


先日、旧堀切邸にて
 
NPO法人日本民家再生協会様が見学会・講演会を催され、
 
所長の鈴木が講師として伺いました。
 
 
名残り雪が舞い散る中、主屋で皆様と一緒に畳に腰を降ろしての講話。
 
今回は「民家としての堀切邸」という切り口で講話が始まりました。
 
  
 
 
 
 
 
堀切邸は、江戸時代から続く豪商・豪農の邸宅です。
 
平成3年に福島市に寄贈されたのを機に、飯坂温泉の再生・発展の軸となる施設を目指し、
 
当社が復元設計を担当しました。
 
 
 
イタリア大使、東京市長、内務大臣など、堀切家の人々が近代国家に尽くしたことは知られていますが、
 
江戸時代には飢餓に苦しむ地域農民の救済、明治時代には地域の学校建設や、大火後の焼跡整備など、
 
飯坂町の発展にも大きく寄与していました。
  

 


講演会の後には主屋を出て、鈴木が各棟を案内致しました。
 
 
 
 
県内で実存する最古の土蔵「十間蔵」は福島市指定有形文化財。
 
内部には補強用の鉄骨の筋違いを入れています。
 
どこに修復の手を加えたのか、色彩や工法を変えてはっきり表しています。


 
庭園に使われているのは、修復以前の十間蔵などに使われていた屋根瓦。
 
 
 
常に地域と共にあった堀切家。
 
民家を次の世代へ引き継ぐということは、 こうした地域の歴史をともに後世へと引き継ぐことでもあるのではないでしょうか。
 
 
 
その後、改修設計でお世話になった「なかむらや旅館」様のご厚意で館内を見せていただくことに!
 
(急なお願いにもかかわらずありがとうございました。)
 
旧堀切邸の南に位置する「なかむらや旅館」は国登録有形文化財にも指定されている温泉宿。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

江戸期から伝わるこの旅籠も昨年の震災で大きな被害を受けました。 

それでもご主人や女将さんの「守り継ぐ」という強い意志のもとに改修が行われました。 

 

この旅館の改修後に鈴木が度々口にするようになった言葉があります。 

『建物の所有者の想い、そして私たち建築家の判断が後世に建築物を遺すうえでとても重要になる』― 

町が、企業が、建築家が、個人が、 

これから何を守り行くべきなのか、改めて考えるべき時なのかもしれません。